TOMOの美術鑑賞日記

美術館、建築物を巡るブログです

富士屋ホテル別館菊華荘

ラリック美術館で鑑賞した後は宮ノ下までバスで行き、富士屋ホテルに向かいます。

 

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到着しました!今回は富士屋ホテル本館は改装中ということでしたので別館菊華荘で昼食を取ります。


撮影の許可を頂きましたので、中の様子もご紹介いたします。


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お食事所

和風の落ち着いた雰囲気です。

平日の2時位に到着しました。2組位他のお客さまがいらっしゃいましたが、とても静かで、ゆったりしています。


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メニューより



ビーフカレーを頼みました。

カレーに混ぜられる調味料が色々ついてきます。ココナッツや、杏子ジャムを混ぜて食べました。辛めのカレーに甘い組み合わせが、とても美味しいです。


ちょっと小話です。


菊華荘について❇︎

菊華荘は明治28年に皇室の御用邸(宮之下御用邸)として建てられました。その後、昭和9年高松宮家の別邸となり、終戦後昭和21年7月に富士屋ホテルに払い下げられ、その時に菊華荘と命名されました。


数奇屋風書院造りの純日本建築で国の登録有形文化財です。


建設当初は、明治天皇の第8皇女子、富美宮允子内親王の静養に使用されました。



富美宮允子(ふみのみやのぶこ)様について❇︎

允子内親王(1891〜1933)は明治43年朝香宮鳩彦王と結婚しました。

1919年(大正11年)、夫が留学先のパリでの交通事故で重傷を負い、東京にいた允子様は、急遽パリに向かいました。その後、夫の静養に寄り添い2年間パリに滞在しました。その時にパリで流行していたアールデコに触れ、日本帰国後にアールデコ仕様の宮邸を新築するのに注力しましたが、竣工の1年後に腎臓病のため亡くなりました。この宮邸が現在の東京都庭園美術館です。


庭園美術館も大好きで、よく行きます。允子様のこだわりが感じられるアールデコの味わい深い建築です。

菊華荘は允子様とご縁の深い場所だったのですね。

庭園美術館についても近々ブログで書きたいと思います。


引き続き中の様子です。


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とても素敵な照明器具です。

よく見ると,皇室の紋である、菊の紋様があります。

 

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柱にも菊の紋がついています。


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縁側から皇室の庭師によって作られた回遊式庭園が鑑賞できます。

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外でお庭をお散歩します。

橋と池があり、池にはオレンジ色の鯉が泳いでいます。


池は上から見ると「心」という字に作られた「心字池」と呼ばれています。


階段を登ると、上から見ることができます。



とってものんびりお昼休憩が出来ました。

菊華荘は素敵な所でしたよ。


では、時間も押してきましたので、箱根彫刻の森美術館へ向かいます。


  

菊華荘

営業時間
昼:11:30~16:00(L.O.15:00)
夜:18:00~(※予約制・8名様以上)
電話番号    0460-82-2211
定休日
なし


箱根ラリック美術館


箱根に行ってきました!

箱根ラリック美術館富士屋ホテル別館菊華荘・彫刻の森美術館を回りましたので、ご紹介致します。


まずは箱根ラリック美術館から。



ラリック美術館に来るのは二度目です。

前に訪れたのはだいぶ前なので、久しぶりでとても楽しみです。


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小道を歩いて行くとヤドリギの木があります。この木の下でキスを交わすと愛が実ると言われているそうです。



ヤドリギは、ラリックの作品にもモチーフとして使われています。


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入り口です。



来館した日は平日でしたので、貸切の様に静かに鑑賞することが出来ました。


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wikipediaより   電気式常夜灯


館内は照明を美しく使い、ラリックの作品を、より一層際立たせています。




ここで作家ルネ・ラリックについてご紹介いたします。


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wikipediaより


ルネ・ラリック(1860〜1945)

アールヌーボーアールデコの両時代で活躍した、フランスの芸術家。

16歳で宝飾職人に弟子入りし、カルティエなどの一流宝飾店から依頼されるほどのジュエリー作家となり、1900年のパリ万博で宝飾作品が大きな注目を集め、名声を得た。コティの香水瓶をきっかけにガラス工芸家に転身。その後もオリエント急行や、豪華客船イル・ド・フランス号などの室内装飾を手がけ幅広いジャンルで活躍した。



なんだかトントン拍子の人生のような一文ですが、ガラスを作品に取り入れた頃はなかなか認められず思い悩んだそうです。



仕事の鬼になってとても頑張り、パリ万博で才能を認めらました。



作品は繊細で美しく一点もののように見えますが、アールデコの時代には量生産ができるデザインや造り方を工夫して多くの作品を作っています。



アールヌーボーに植物や女性のしなやかさを取り入れ、独創的な曲線美のある作品が多くありました。



また、コティの注文を受けて手掛けた香水瓶はオブジェとして飾れそうな個性的なものや、ロマンティックなデザインのものなど色々あり見応えがあります。




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野外に展示してあるロールスロイス。下画像の飾りが付いています。




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wikipediaより



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wikipediaより 


特別展示ル・トラン

館内の「特別展示ル・トラン」にはラリックが室内装飾した豪華列車「オリエント急行」が展示してあります。車内でラリックのガラスパネルなどを鑑賞しながら、ティータイムを楽しむ事ができます。当日現地で要予約。今回は見れませんでしたが、次回は行ってみようと思います。




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中庭風景




日常の喧騒を離れ、自分自身の心とも向きあえるような素敵な一時を過ごしました。




とてもオススメの美術館です。是非行ってみて下さい。

前売り券が仙石案内所で買えるのでお得ですよ。



箱根ラリック美術館

公式サイト http://www.lalique-museum.com/

開館時間 午前9時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)

年中無休(展示替えのため臨時休館あり)

最寄駅  箱根登山バス「池尻・桃源台」行き

にて約30分「戦国案内所前」下車すぐ

チケット代金 大人1500円 

中学生 小学生 800円

大学生 高校生 シニア 1300円   

所用時間2時間